マコはヨシナリに迫るようにして、一歩、近づいた。その瞳は好奇心に満ちており、キラキラしている。
「ねえ、ヨシナリくん……見せて」
「ま、マコちゃん……」
ヨシナリはマコの声を催眠術のように聞く。
ヨシナリはうなずいて、マコに自らの大きくなった「それ」を見せた。「それ」はヨシナリの体の一部でありながら、まるで別物のようだ。熱くジンジンとうずいている。
「す、すごい……」
ヨシナリの「それ」を見たマコは、驚いたように声をうわずらせた。だが、その目は真剣にヨシナリの「それ」を見つめ続けている。
「私、こんなに大きいの見るの初めて」
「そ、そう?」
マコにまじまじと見つめられ、ヨシナリは次第に恥ずかしくなった。顔が火照ってくるのが分かる。
「ヨシナリくん……触ってもいい?」
「え?」
思いもかけないマコの言葉に、ヨシナリは困った。果たしてマコに触らせていいものか。
だが、マコのお願いに弱いのも事実だ。ヨシナリは結局、マコに触らせるのを許した。
「マコちゃん、そっとだよ」
「うん」
マコは恐る恐るといった感じで、ヨシナリの「それ」に手を伸ばした。指先が触れる。
「あっ」
ヨシナリは小さく声を上げた。その声にマコは慌てて、手を引っ込める。
「ごめん、痛かった?」
申し訳なさそうなマコに、ヨシナリは首を横に振った。
「ううん、大丈夫だよ。もう一度、触ってみて」
今度はヨシナリの方から促した。マコはもう一度、ヨシナリの「それ」に触れた。
「ヤダ……ヨシナリくんのここ、熱くなっているよ」
マコの言うように、ヨシナリの「それ」は熱を帯びたようになっていた。しかも奥の方からドクドクと脈打っているようだ。むしろ、マコの指先の方が冷たく感じる。
マコは、そんなヨシナリの「それ」をただ触れるのではなく、指でなぞるようにした。初めのうちは怖々だったのが、今では興味津々といった様子で、ヨシナリの「それ」をさする。それにともない、ヨシナリの強張っていた顔も和らいだようだった。
「痛くないでしょ?」
「うん、痛くない。気持ちいい」
「気持ちいいの? じゃあ、もっと触ってあげる」
マコは熱心にヨシナリの「それ」を触り続けた。ヨシナリはマコにされるがままだ。
マコはヨシナリの「それ」をもっと間近で見ようと、顔を近づけた。
「ねえ、ヨシナリくんのここ、さっきよりも大きくなった気がする」
「ホント? 気のせいじゃない?」
「ホントだよ。もっと大きくなるのかな?」
「そんなの、分かんないよ」
「ねえ、ヨシナリくん」
「何?」
「ここにキスしていい?」
「え?」
ヨシナリの「それ」を触る手つきも大胆になってきたマコの提案に、ヨシナリはドギマギした。マコにキスされるなら、どんなに嬉しいか。
「う、うん。い、いいよ」
マコは一旦、触るのをやめると、イチゴのような唇を寄せてきた。
チュッ!
マコは躊躇なく、ヨシナリの「それ」に口づけした。だが、ヨシナリがその感触を楽しむ間もなく、マコはすぐに唇を離す。
マコは恥ずかしそうに、ヨシナリに微笑んだ。
「おまじないね。ママがよくしてくれるの。──チチンプイプイ、痛いの痛いの飛んでいけーっ!」
マコはそう言って、もう一度、ヨシナリの額で大きく腫れあがったタンコブにキスをした。