「スゴ〜い！　先生の、こんなに硬くなっている！」
　マコちゃんは先生の硬くなった部分に触らせてもらうと、驚いたように目を丸くした。
　幼稚園でただ一人の男の先生であるナカヤマ先生は、背が高くてカッコよく、女の子の園児の中でも人気がある。マコちゃんもその中の一人で、かねてより独り占めしたいとチャンスを窺っていたのだ。
　遂に今日、その念願が叶った。ママのお迎えが遅くなったのを幸いに、マコちゃんは果敢にアタックしたのである。
　マコちゃんに求められるまま自分の体の一部を触らせていたナカヤマ先生は、こんなことをしていいのかなと思いつつ、何となく自尊心をくすぐられた。
「そりゃあ、先生は男だもの。女の子のマコちゃんとは、全然違うよ」
　ナカヤマ先生は苦笑しながら言った。するとマコちゃんは首を横に振る。
「でも、マサキくんやヨシナリくんのも触らせてもらったけど、こんなに硬くはなかったよ」
　マサキとヨシナリというのは、同じ幼稚園の園児だ。誰よりも飛び抜けて可愛いマコちゃんは、この二人の男の子と一緒にいることが多い。ナカヤマ先生は二人のも触ってみたのかと驚いた。どうやらマコちゃんは、男の子の身体に興味があるらしい。
「マサキくんたちは、まだ子供じゃないか。大人になれば、誰でもこれくらいにはなるよ」
「ふ〜ん。そうなの？」
「ああ。それにもっと硬くすることだって出来るんだよ」
「ホント？　見せて、見せて！」
「よーし」
　ナカヤマ先生はマコちゃんの前で息んだ。すると先程の部分がさらに大きくなったような気がする。マコちゃんは目をキラキラと輝かせた。
「ホントだ！　さっきよりも大きくなっている！」
「どうだい？　これが大人の男の人だよ」
「ねえ、先生。また触ってみてもいい？」
「いいよ」
　マコちゃんはナカヤマ先生のカチカチになった部分を触った。指で押しても、まったくビクともしない。
「スゴイ！　さっきよりも硬くなっている！」
「だろ？」
「それにすごく太い！　マコの手なんか回らないよ」
　マコちゃんは両手で握ろうとしたが、ナカヤマ先生のはとても太すぎて指が届かなかった。
　ナカヤマ先生はマコちゃんの反応に照れながらも、次第にこの遊びに夢中になった。
「そのまま触っててごらん」
「わっ！　ピクッて動いた！」
「ほら、もう一度」
「まただ！　わあ、まるで別の生き物みたい！」
　そんな二人の会話を耳にして、女のエリコ先生が足早にやって来た。
「ナカヤマ先生！　マコちゃん相手に、何をしているんですか!?」
「え……!?　な、何って……」
　唐突に現れたエリコ先生に、ナカヤマ先生はワケもなく狼狽した。エリコ先生は何か良からぬことが行われていたのではと、顔が真っ赤である。
　せっかく二人だけだったところを邪魔されたマコちゃんだが、エリコ先生にナカヤマ先生の限界まで硬くなった部分を指し示した。
「ほら、エリコ先生。ナカヤマ先生ったら、こんなに硬くすることが出来るんだって」
　マコちゃんはナカヤマ先生の力こぶを撫でさすりながら言った。

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