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あ と が き


 オリジナル短編小説「コロッケ」をお届けします。
 念のため、「あとがき」から先に読んでいる人のために書いておくと、あのものまねのコロッケではありません(笑)。あと、マニアックなネタになりますが、「月刊コロコロコミック」で連載のマンガ「コロッケ!」でもありませんので、あしからず(誰もテレビ・アニメまでやってるなんて知らねえよなあ。私だって、偶然、見なければ、存在すら知らなかっただろう)。何のことはない、お惣菜のコロッケのことです。
 本作は、昭和三十年代前半の大阪辺りに舞台設定して執筆したノスタルジック小説です。ただ、私は昭和三十年代の物価も知りませんし、当時の大阪も知りません(苦笑)。すべて想像で書いています。一応、コロッケの値段の方は、インターネットで検索してみたのですが、よく分からず(苦笑)、どなたかの日記に「当時、コロッケの値段が五円から七円に値上がりしたと記憶している」とあったので、五円に設定しましたが、肝心の何年頃の話だか不明で、「まあ、こんなもんか?」と見切り発車したもの(苦笑)。ひょっとすると、当時のコロッケの値段が違うかも知れません。そのときは遠慮なく、間違いを指摘してください(笑)。
 また、舞台を大阪にしたものの、私は大阪弁がさっぱり(苦笑)。本編中、かなり怪しくていい加減な大阪弁のセリフが並べられていると思いますが、そちらの方もどなたか直していただけると、大変に有り難いです(笑)。お待ちしています(笑)。
 以上のような難題がありながらも、わざわざそういう設定にしたのは、ストーリーの内容上、それらが似合いそうだったから。やっぱり、人情話(?)であれば、大阪を初めとした関西地方といったイメージでしょうし、現代の世知辛い世の中よりは、古き良き昭和といったところでしょう。多少は、今年の阪神タイガースの好調も手伝って、ブームを取り入れようという姑息な考えも影響したのかも知れませんが。なお、タイガースの好調は、あくまでも現時点での話(笑)。
 ともあれ、そういった新しい試みはあったものの、私がやってみたかったのは、揚げたてのコロッケの美味しさを、どうやって読者に伝えるか、ということです。それにしては、ストーリーがちょっと暗くなりがちだったかも知れませんが、うまく伝わって、思わずコロッケを食べたくなるような感想を持っていただければ幸いです。これで全国にコロッケ・ブームが来たら、お店の方、少しは私に還元してくださいよ(笑)。コロッケ一年分とか(爆)。冗談はともかく、また読者の食欲に訴えるような作品を書いてみたいと思っています。
 では。

2003年6月8日 RED


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