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あ と が き


 ここにオリジナル短編小説「深夜タクシー」をお届けします。
 最近、この物語の主人公のようなタクシー運転手を多く見かけますね。やっぱり、時代なのでしょうか。
 タクシー運転手にも様々な方がいて、無愛想な人もいれば、やたらサービスのいい方もおられます。地方などではおしぼりを差し出してくれたり、冷えた栄養ドリンクをごちそうしてくれたり(別途料金だったかな?)で、一台一台に個性がにじみ出ている感じですね。
 東京で仕事していた頃は、よく終電も終わった深夜にタクシーを利用して、横浜の自宅まで帰っていたものです。こちらは仕事でクタクタ。「着いたら起こしますよ」と言ってくれる運転手さんが多いのですが、たまにこちらへ話しかけてくる方もいて、そうなると自宅までの約一時間、相手にならなくてはいけません(苦笑)。もっとも、こちらは「はあ」とか「ええ」とか「へえ」とか生返事ばかりなのですが、それでも運転手さんの話は終わらない(苦笑)。まあ、一人で黙って運転するというのも大変なのでしょうけど。
 逆にこちらが酔っぱらいの場合、ついついタクシーの運転手に話しかけてしまうパターンもあります(笑)。今日のプロ野球の結果はどうなったとか、明日の天気はどうだとか、そういう情報収集がメインですね。あと競馬の話題(爆)。偏見かも知れないけど、ギャンブルをやられている運転手さんが多いように感じます(苦笑)。こういう様々な客に対応するタクシー運転手の話題の豊富さには頭が下がる思いです(笑)。
 というわけで、当時はかなりタクシーを利用していた私。そんな中から、こんな作品が生まれました。いかがでしたでしょうか?
 いろいろと思惑と異なる展開になったのですが、どうにか想定していたラストに落ち着きました。このラストを書くための作品だったと言っても、過言じゃないですね(苦笑)。書き始めたのは昨年の春頃だったので、ようやく完成したと安堵しています。
 本編に登場するテレビ局や女子アナウンサー高宮紗彩のモデルは、一応、私の中にはありますけど、明かさないでおきましょう(笑)。バレバレでしょうけどね(苦笑)。
 だからって、私の願望を作品にしたわけじゃないので、念のため(苦笑)。

2005年7月20日 RED


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