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アキト だぁーっ! ふざけんな、こんちくしょうめ!
つかさ ちょ、ちょっとちょっと、何をいきなり!? ──あっ、皆さん、こんにちは。武藤つかさです。「WILD BLOOD」の第10話「KILL BLOOD」をお届けします。──ほら、アキトもちゃんと挨拶して!
アキト 挨拶だと!? 何でオレがそんなことをしなくちゃいけねえんだ!? オレは仙月アキト! この物語の主人公だ! 知らねえとは言わせねーぞ!
つかさ はいはい、よく存じておりますよ。(なんだかんだと自己紹介してるじゃん)
アキト なのに、何だ、今回の話は!? このオレが一度も出てこないじゃないかぁ! 責任者、出てこーい!
つかさ うわぁ、相当、荒れてるなぁ。──しょうがないじゃない? 今回は番外編的なストーリーで、アキトのお兄さん、影人さんが主人公の話なんだから。
アキト まったく、真の主人公をないがしろにしやがって! 第一、どうして兄貴のヤツが主人公なんだ!?
つかさ 影人さんは、本邦初公開になるけど、昼間は区役所勤め、夜は魔物を狩る正義の(?)吸血鬼<ヴァンパイア>って設定なんでしょ? それを本編で出すのはちょっとためらわれたから、こういう形になったらしいよ。もっとも、すでに第5話のラストで姿を見せているけどね。
アキト あー、あのおいしいところを持っていきやがったやつだな! けっ! 兄貴なんざ、どうでもいいのによ!
つかさ でも、アキトや妹の美夜ちゃんを養っているのは影人さんなんだよね? こういう仕事でもしないと、あんな豪華なマンションに住めないんじゃない?(第9話を参照)
アキト うっ……それはその通りなんだが……。
つかさ ただし、この裏稼業についてはアキトも知らないことなんだよね。
アキト おう。オレは夜な夜な遊び歩いていると思っているからな。
つかさ エンツォ・フェラーリを乗り回して?(笑) だから、ここで今、話しているのは、あくまでもオフレコ。ちなみにこの「あとがきトーク」は、ボクらの出番がなかったから、その代わりらしいよ。
アキト チクショウ、作者の野郎! どこまでも主人公を冷遇しやがって!
つかさ そんなことばかり言ってると、作者に主人公の座を剥奪されちゃうよ?
アキト ………。
つかさ 今回はいわば第9話「あぶない夜は眠れない」の裏ストーリーになっているんだ。第9話でチラッと姿を見せた影人さんがどこへ出掛けて行ったのか。その辺が描かれているってワケ。
アキト にしても、かなり暗い話になってねえか? いつもの「WILD BLOOD」とえらい違うぞ。
つかさ そうだね。十三年前に蒸発してしまったお父さんと、その娘さんが再会する話が縦軸になっているからね。今後も影人さんが活躍する話は、そういう路線になっていくらしいよ。
アキト そういうのは「吟遊詩人なんとか」シリーズだけで充分──って、ちょっと待て! 今、さりげなく「今後も」って言ってたな?
つかさ うん、言ったよ。
アキト おいおい、今回だけじゃないのかよ!?
つかさ そうみたい。でも、そんなに頻繁にはやらないみたいだよ。十回に一回くらいとか。
アキト それでも多いわ!
つかさ まあまあ。とりあえず、しばらくは「WILD BLOOD」の連載を続けるらしいから、それで我慢して。何でも「吟遊詩人ほにゃらら」シリーズの作品数よりも、こっちの本数を多くしなくちゃと焦っているみたい(苦笑)。一応、こっちは「不定期」と冠していても「連載」だから。
アキト 当然だ! アクセス数はこっちの方が多いんだぞ!
つかさ それが人気に反映されるといいんだけどね。
アキト ……つかさ、お前、どっちの味方だ?
つかさ えー、さて、次回、第11話ですが、もちろん、ボクたち二人が主人公の本編ですよ〜!
アキト こいつ、誤魔化したな? ──で、サブタイトルは決まっているのか?
つかさ うん。えーと……げっ!
アキト ん? 何だよ? 貸せ。──どれどれ、第11話「つかさ改造計画」だと?
つかさ 何か、ものすご〜くイヤな予感がするんだけど……。
アキト そうか? オレは面白いと思うぜ。──というわけで、次回もお楽しみに!
つかさ あ〜、悪寒がするぅ……。
2007年5月15日 アキト&つかさ
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