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あ と が き

 お待たせしました。
 不定期連載小説「WILD BLOOD」の第19話「キス×キス×キス」をお届けします。
 久しぶりに、なんともバカバカしい話になりました(笑)。第15話の「美少女天使ブルセラムーン」より、さらにバカバカしいことでしょう。おまけに、内容はまったくないに等しいです。ひょっとしたら、「下らない」とバッサリ切り捨てる読者もおられるであろうことも、重々、承知の上です。
 それでも書いてしまいました。理由は――書きたかったから(笑)。うーん、単純明快。
 この「WILD BLOOD」は、当初から硬軟織り交ぜてやって行こうと決めていました。ジャンルも一応は「格闘系学園ラブコメ」と銘打ってはいますが、各話ごとに縛りはなし。そのため、これまでも様々な話を書いてきたつもりです。
 ところが、シリアスな話はいいのですが、ギャグやコメディを主体とした柔らかい話となると、まだまだ砕け方が足りないな、と以前から実感していました。ですので、今回でいくらかでもそちらの方向へメーターの針が振れたらといいな、と決して冗談などではなく、本気でそう思って書いたのが、コレ。
 結局、収集もつかず、ほったらかしのまま終わっていますが、ギャグマンガとかはそういうものだし、次回になったら何事もなかったかのように、アキトたちは普通に登場することになるでしょう(笑)。ですから、ツッコミはなしってことで(笑)。――とか言いながら、筆者自身がツッコミを入れるかもしれませんけど(苦笑)。
 それでも、これで完全燃焼かと問われれば、「否」でしょうね。まだまだ面白おかしく、満足のいくものが書けたのではないかと、こうして完成後、歯がゆさが残っているのは事実です。もっと精進しなくてはいけません。それを肝に銘じておかないと。この次、こういうバカバカしい話をやるときは、及第点ではなく、堂々と満点を与えられるものにしたいですね。
 シリーズ物も長くやっていると、いろいろなキャラクターが生まれて、その全員を各話に登場させるというのも難しくなってきます。今回は晶やありす、美夜といったところが久しぶりに登場。もっと出してやりたいなぁ、とは思いながらも――毒島カレンなんて、しばらく出ていないんじゃないか?――、ついつい主要キャラを中心に描いてしまいがちに。まあ、その主要キャラ――さらに言うなら主人公でさえ、活躍の場を奪われるシーンが度々あって、安閑とはしていられないのですけど(苦笑)。
 そして、次回にはとうとう、アキトもつかさも、一度も登場しないかもしれません(笑)。そう、再び外伝というか、仙月影人が主人公の話を予定しているからです。これで十回に一回くらいは――という約束が守れそう。こちらは明らかにハードな面を強調した「WILD BLOOD」。筆者も久々の執筆になりますので、当時のことを思い出しながらの作業になるでしょうが、また夜の街を黒い影が疾駆します。乞うご期待。
 では。

2013年7月31日 REDこと西禄屋 斗


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