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初 版 あ と が き

 大変長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした。
 ようやく「吟遊詩人ウィル・死者の復活祭」をお届けできます。
 途中、長い中断を経ての完結となりました。見捨てずに最後までお読みいただいた読者様には感謝申し上げます。
 しかし、ネットで自分の小説を公開するようになって、ここまで長く連載を中断させたというのも珍しいです。過去、一ヶ月くらいというのはままあるんですが(苦笑)、今回は昨年の八月から約五ヶ月間。それも完結寸前でのストップですから、多くの人はきっと完結は望めないと危惧されたかもしれません。いや、私が読者の立場だったとしたら、そう思うのが当然でしょう。でも、抗議の投稿はなかったから、きっと気のせいだな(爆)。
 別にこれは、体調を崩したから、とか、創作意欲がなくなったから、というわけではありません。現に自分のHPでは毎週の執筆を続けていましたし。
 じゃあ、何が原因なんだというと、正直なところ、燃え尽きちゃったんですね(苦笑)。ラスボスとの死闘を書いて、あとはエピローグだけなんだけど、自分ではもう終わったような気分で、すでに書く気力がなかったという次第。非難されるかも知れませんが、読者は結末を知らなくても、作者は結末が頭の中で出来ちゃっているんで、ラストを書こうが書くまいが同じなんです。一応、誰かに読んでもらうつもりで、こうやって公開しているのですから、そういう中途半端なことはやっちゃいかんとは思っているんですが、それでもまあ、ずるずると……。
 でも、今一度、奮い立って、こうして完結しました。完結させないと次に進みづらいですしね。
 今回は、単独で読めることを前提としている「吟遊詩人ウィル」シリーズには珍しく、前作「吟遊詩人ウィル・聖拳の継承者」のつづきという形になっています。これは前作を読んでいる人なら分かると思うんですが、主人公をあんな状態にしておいて、次回作で何もなかったかのように登場させるのは、さすがに気が引けたから(苦笑)。もちろん、前作を読まなくても大きな不都合があるわけじゃありませんので、どうかご安心を。
 そういったわけで、今回は前作の連載終了間際から、急遽、構想した作品でした。割とオーソドックスな話になる予定でしたが、どういうわけか連載が延びに延び、すっかり長編の域に。この辺のさじ加減、どうもまだまだのようです(汗)。精進せねば。
 こんなふつつかな作者でありますが、これに懲りず、またお読みいただければ幸いです。
 また次回作でお目にかかりましょう。
 では。

2007年1月8日 RED

 ※ 本書はデンパンブックスにて連載したものを加筆・訂正し、転載したものです。 (2008.6.5)


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