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あ と が き


 中学生の頃から小説を書いていますが、このようにインターネット上に公開したのは、本作「追跡者<CHASER>」が初めてです。ご堪能いただけましたでしょうか。
 私が現在のパソコンを使いだしたのは一年くらい前なのですが、すぐにはインターネットに接続しませんでした。いや、加入すらしませんでしたね。というのも、あまりネット・サーフィンをやろうとか言う考えがなかったもので。ですので、それまでパソコンと言えば、ワープロの替わりでしたし、ゲーム機の替わりだったりしました。
 それが一念発起したのは、やはり小説を執筆中に資料が欲しくなったときです。それまでは図書館に行ったりしていたのですが、時間はかかるし、検索が面倒、終いには欲しい資料が手に入らないこともありました。その点、インターネットならば自宅に居ながらにして調べられる。「これはそろそろ始めねば!」ということになりました。
 で、しばらくはチャットにハマっていました。そのうち、ホームページをいろいろと覗いていて、自分でも作っちゃおうかなぁと(笑)。最初はワケわかんなくて、大変だったのですが、映画の寸評を更新したり、小説を執筆している間に、どうにかこうにか形にはなってきたようです。もっとも、私のホームページなんて字面ばかりで、視覚的には面白みに欠けると思いますが、それでもリンクしていただける人たちもいて、どうにかこうにか運営できております。この場を借りて、皆様に御礼申し上げます。これからもヨロシク。
 さて、本作についても少々書いておくと、やはりネット小説の第一弾という事で、読んでくださる方のことを考え、まずは短編にしようと思いました。ところが、四、五話のつもりが延び延びになり、最終的に全十三話。当初の構想に付け加えたシーンは少々のはずだったのですが、予想を上回る長編になってしまいました。
 この作品で、とにかくやりたかったのは、女性を主人公にした物語。私の小説って、ほとんど男性が主人公で、女性を主人公にして完結した試しがなかったのです。でも、結果的には失敗かな?(笑) ヒロインは一条カンナのはずなのですが、序盤、そのカンナの出番が少ないし(笑)。なにより、読者の感想の多くには「そういう話だったの?」というものが多く、学園モノか恋愛モノ(エッチ話とも言われたな)だと思われていたようです。まあ、盛り込んではいますけどね(苦笑)。この辺の明快なジャンルの打ち出しが弱かったかなと反省しております。
 なお、この作品はまるでハリウッド映画のように続編をやれる作りにしてありますが、作者自身、あまり書くつもりはありません。カンナの過去、鹿島、パシフィック、全てに決着がついていないのは認めますが、この事件はこれで終わり。また、その方が読者の皆さんも、今後のカンナの活躍について想像力を働かせる楽しみがあると思います。まあ、そうですね、余程、評判が良く、「ぜひ、続編を!」という声が百人くらいあったら考えますけど(笑)。

2001年5月27日 RED


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